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押切デイサービス 生活リハビリ事例集 R6.12月号
静岡市清水区のサービス付き高齢者向け住宅ハートライフ押切では、生活リハビリに取り組んでいます。こちらの記事では、生活リハビリ事例をご紹介します。
目次
お客様情報
今回は4月にもご紹介させていただいたO様の続報をお伝えいたします。
2023年10月6日に居室で転倒し受診の結果、右上腕近位端骨折と診断されたO様。三角巾とバストバンドで固定し、手術は行わず保存的療法になりました。最初は安静の指示が出ましたがその後に「運動範囲制限内なら動かしてもよい」という医師の指示が出たため、2023年12月から個別リハビリが開始となりました。
前回までの取り組みはこちらでご紹介しています。
以前は朝、職員が声を掛けても起きるのが億劫で、居室から出てくるのもやっとという状態でした。精神的にも波のあったO様でしたが、個別リハビリ介入を機に、身体・心身共に改善していくご様子について、ご紹介いたします。
O様 92歳 女性
介護度:要介護2
目標:「これからも変わらず過ごせたらいいな」
個別リハビリ開始
車椅子で三角巾を装着した状態でスタートした個別リハビリ(2023年12月)
介入当初~途中経過
始めは、レクに対しても運動に対しても「いいよ、やめておくよ」と消極的だったO様。声掛けを変えてみたり、リハビリ内容を調整しながら進めていきました。
起立・立位練習から始め、PTは歩行練習、歩行器の操作練習を中心に行いました。OTは、上肢の運動を中心に、日常生活動作にも取り入れていき、少しずつ右手挙上・両手動作を促していきました。
2024年6月、肺炎・うっ血性心不全にて入院され、一時ADLが全介助レベルとなってしまいましたが、退院し個別介入を再開。O様の頑張りにより、ADLの著しい低下もなく、早期より歩行器による歩行練習を再開することができました。
個別リハビリの様子
右手の関節可動域や筋力の状態を考慮して、負担がかからないような起立練習を実施。
元々使っていた歩行器を全身状態をふまえながら少しずつ試していくことで、車椅子の時期に低下した下肢筋力を回復させていきました。
上肢の筋力強化のため肩を上げたまま保つ運動10秒を目標にしていたO様。日常的にも右手を使えるようになり、日に日に安定性が増し、1分近くできるようになりました。
以前は両手を上げても左の健側とは差が明らかでしたが、現在は同じ位置まで痛みなく上げることが可能となりました。
看護師に協力してもらいながら、入浴後の更衣やドライヤー、髪とかしなど、日常的にご自分でできる動作を促し、自然と両手動作を定着していきます。
現在のご様子
現在は、右手を高く上げることができ、風船を打ち返す力も力強くて驚くほどです。立位での上肢運動を取り入れつつ、バランスも強化。立っている状態でも、右手がこれほどまでに上がるようになり、更に上げたままの洗濯ばさみの操作も出来るようになりました。
現在は、PTと一緒の時は歩行器歩行以外にも挑戦し、伝い歩きも安定してきました。バランスボールを使って骨盤の動きに対するアプローチも。ボールの上に座るのはドキドキすると仰っていましたが、やってみたところニッコリ笑顔が見られました。自信もついてきたので中庭に出てゴルフをやる事も出来ました。立位が安定してきたのでこれからも挑戦していきます。
リハビリ効果
手指の巧緻動作練習にピッタリなクラフトバンドにもチャレンジ!ひまわり型のコースターを手作りしました。くるくる丸めたり、ボンドを使って固定したり。最初は「難しそう」と仰っていましたが、次第に積極的に取り組まれるようになりました。製作中に右手の痛みの訴えは全く無く、楽しみながら完成することが出来ました。
日常生活にも良い変化が
デイフロアでの移動は、職員見守りのもと、歩行器を使用するようになりました。
歩行の途中、鏡の前で立ち止まり身なりを確認する姿がよく見られます。今では歩行器から手を離して、両手で髪や服を整える余裕もでてきました。「これでいいかな?」と気にされるO様、いつもステキです。
結果
ご家族が会いに来て下さることがO様にとって何よりも嬉しい元気の源!コロナの頃はZoom面会、現在は対面式で会話が出来る事をO様は楽しみにされています。
元気になるにつれ、レクにも参加する機会も増え、表情もとても明るくなりました。私達もO様の素敵な笑顔が見られることを、これからも楽しみにしていきます!
お誕生日にはご家族よりお祝いのお花が届きました。素敵な笑顔で写真撮影!
お客様のコメント
「肩もよくなって、このくらい歩ければもう欲張らないです。今を大事に生きて、遠くで暮らしている家族にも元気な姿をみせて安心させてあげたいです」
担当者のコメント
骨折、入院等を乗り越えて、日々リハビリに励んでいらっしゃるO様に「あっぱれ」です。今後も現在の状態を継続できるようリハビリに励んでもらいたいと思います。
この生活リハビリを実施している拠点
アクタガワ 生活リハビリ押切 デイサービスセンター(静岡市清水区)
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