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長泉デイサービス 生活リハビリ事例「お箸が持てるようになりました!」
長泉デイサービスでは、身体機能の維持向上だけでなく、お客様の目標や生きがいを見出すことができるように生活リハビリに取り組んでおります。今回は、要介護1の90歳代女性・H様の事例をご紹介します。
目次
利き手が思うように使えない日々でも懸命に!
H様は今年の1月に利き手である右腕を骨折され、様々な場面で生活動作に支障をきたしておりました。『お箸を使ってお食事をしたい』という目標に向かって、今年の2月からデイサービスの機能訓練をスタートし、病院でのリハビリにとても意欲的に取り組まれておりました。
持ち前の明るく穏やかな性格に加え、意欲的・向上心のあるH様は、右手が思うように動かない日々が続いても、日常生活のことはなるべくご自身で行い、工夫して根気強く生活を送っておられました。普段は1~2分で済むような更衣動作は10分以上かかってしまいます。洗顔動作では、右手では思うように水がすくえず、洗面器にお湯をためて左手で洗っていました。歯磨きは左手を使い、食事動作も左手で自助具箸やスプーンを使いゆっくり食べすすめていました。
自助具を使用し、デイサービスで提供した手作り蕎麦と天ぷらを召し上がっているご様子です。最初は左手でぎこちなく自助具を使っておられましたが、「だいぶ慣れてきました」とどんどん上手になっていくご様子が伺えました。右手はお皿やコップを支えるような補助的な役割として動かしておりました。「お蕎麦が大好きです。天ぷらも豪華ですごく美味しい!」と仰っていました。
意識的に右手を使うように
生活の中で手を使う作業は左手中心・右手は補助的役割として行っていましたが、5月頃より右手を意識的に生活へ介入することができるようになってきました。食事動作では右手で自助具箸やスプーンを使用し、ゆっくり食べすすめることができるようになりました。洗顔動作では、両手でお湯をすくう際に「右手側はお湯がこぼれてしまうの」と頑張っている様子を教えて下さいました。更衣動作では時間を5分も短縮することができるようになりました。
デイサービスのレクリエーション、スプーンでのボール運びの様子です。右手の安定性を保つために左手の補助だけでなく、全身を使ってボールのバランスを保ちます。右手を一生懸命に使おうと努力しているお姿がとても印象的でした!
巧緻動作練習
日常生活の中で右手を使う頻度がどんどん増えていきました。手は最も複雑な動きをすることができる巧緻性に長けた部位で、細かい作業の練習も行う必要があります。機能訓練ではお箸を使用し『つまむ練習』をしています。こちらの写真は小さな豆を箸でつまむ練習です。「つるつるしているからなかなか難しい」と集中して取り組まれていました。
6月のあじさい作りでは薄いペーパーを広げる作業を行いました。右手の「細かい指の動きがとても難しい」とお話しされていましたが、親指・人差し指の指腹を使い、重なり合った薄い紙を一枚一枚丁寧に剥がして作業されていて、とても素敵なあじさいが完成しました。
園芸活動にも
長泉の園芸クラブの取り組みにも参加できるようになりました!「手が思うように使えないので」と以前は園芸クラブの参加を控えていらっしゃいましたが、夏野菜の収穫でははさみを使用して収穫作業のお手伝いをしてくださいました。
お箸が使えるように
実用的な手の動きが出来るように機能訓練にも懸命に取り組まれています。こちらでは手の細かい筋肉を鍛えています。
手作りのスクイーズボールで握る動作の力を付けていきます。
親指で圧かける動作を行い、筋力を鍛えます。
粘土を細長く丸めたものを食べ物にみたて、お箸で切る練習をしていきます。日々の努力の甲斐あって、8月頃より右手でお食事ができるようになってきました。「時間はかかるけど頑張っています」と嬉しそうにお話しして下さいました。生活の中でも右手が主になるような動作が増えてきています。
おやつレクにも積極的に参加
デイのレクリエーションのおはぎ作りでは、炊いたご飯を半殺しにする作業を行いました。めん棒をしっかりと握り、力強くつぶす作業を取り組んでおりました。
つぶしたご飯を丁寧に丸めていきます。「久しぶりに作ったけどとても美味しいです!」と出来上がったおはぎを美味しそうに召し上がっていました。
大幅に握力UP!
9月と11月の握力測定を比較すると右手は4kg以上握力アップ!
9月の握力測定では、右手:測定不可(0kg~5kgまでは測定不可)、左手19.4kgでしたが、11月の握力測定では 右手:9.3kg、左手:19.0kgと約2カ月間で右手の握力が大幅に増加!ご本人様も驚くほどの改善がみられました。改善度が目に見えて数字でわかることで、ご本人様もとても喜んでいらっしゃいました。現在はお箸を使うことにも慣れてきて、お食事も楽しめるようになったとお話しされていました。
お客様のコメント
H様「最初は右手を使うのが、本当に大変だったけどリハビリを頑張ってお箸をもてるようになったし、だいぶ楽になりました。まだ左手のように滑らかな動きはできないけれど、これからもリハビリを続けていきたいと思います。よろしくお願いします」
担当者のコメント
H様の右手の機能改善は非常に目ざましいもので、自助具を使用し左手でお食事をされていたのが、現在は右手でお箸を使用できるようになり、日常生活能力の改善につなげることができたことはとても素晴らしいことだと思います。これも機能訓練の時間だけではなく普段の生活の中で、H様が努力された結果だと感じております。機能訓練には時間に限りがありますが、H様は機能訓練のプログラムを自主トレとして実施していたり、普段の生活で右手を積極的に使ったり、デイのレクリエーションにも意欲的に取り組んだりと毎日努力した結果で日常生活能力の改善ができたのだと思います。今後の目標は「右手の動きがもっと滑らかになる様になりたい」とのことでしたので、これからも楽しく元気に自分らしく過ごすH様の生活に寄り添うことができればと考えています。
この生活リハビリを実施している拠点
アクタガワ 生活リハビリ長泉デイサービスセンター(駿東郡長泉町)
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